156人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺、父上を捜しに行きたいんだ!!」
「却下」
即☆答www
夕方に俺が「学校に行きたくありません」って即答したのと同じように素晴らしい即答www
ああ、やはりこういうところ血の繋がった親子なんだなぁって実感するよ、マミーwww
「な、何で!?母上だって本当は行方を捜したいんでしょ!?俺だって、捜したいよ!!」
「そういう問題じゃありません。…アロリウ、あなたは自分が一国の王子である自覚があるの?子どもみたいに駄々をこねないで母の命令に従いなさい」
「嫌だ!―――俺はいつか父上を捜しだすために必死に勉強や武術や魔法を学んできたんだ!それは、母上が一番よく知ってるだろ!?」
―――そう、父上がいなくなってから、ひっそりと泣いていた母上を俺が「いつか捜し出してあげるから」と、ここまでやってきた。
母上も、俺が頑張るほど喜んでくれていたのに!
「……アロリウ……」
母上は悲しそうに瞳を伏せた。
…わ、分かってくれたのか?分かってくれよ、母上。
「…じゃあ、学校、行きなさい。」
「だーから、何でそーうなるの!?」
分かってらっしゃらなーい!むしろ振り出しに戻ったァ!!www
…と、俺が頭を抱えていると、母上が呟くような声で言った。
「…学校に行けば、その他のことは自由にさせてあげるわ。休暇に何をしても、その命が無事な限り、私は母として息子の好きにさせてあげたいと思う…」
「――――我が君、よろしいのですか?」
アゼルさんが驚いたように母上を見る。母上は諦めたようにゆるく首を振った。
…ということは…俺、とりあえず学校に行きさえすれば休暇は父上捜しをしてもいいと!?
最初のコメントを投稿しよう!