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翌日。
朝の間に、弟妹たちや親しい人たちにあいさつして回る。―――そして、昼の出発時刻も間近となった頃、母上に呼ばれた。
「何?母上。」
「…無理、したらダメよ?…あなたは、あなたの父…ハジメに似て、無理をするきらいがあるから」
「大丈夫だよ!…俺、母上の息子でもあるんだし、無理しぃばかりでもないから!
…いや、それよりも初めての学校生活にプレッシャーが…ね…」
こう、胃をギュッと掴まれるようなストレスをね、感じてるんですよ。
これはどうすればいいですかね?
「…ふふ、本当に、ハジメにそっくりに育ったわね。
…まぁ、性格は…なぜか…オニキスだけど……」
オニキス。父上の魔武器の精霊。聖魔剣クリスタルの剣霊でもある。
魔国の復興に忙しい父上と母上の代わりに俺の面倒をよくみてくれてたんだよなぁ…。
…そして現在は、父上と一緒に行方不明になっている。
「えー、そうかなぁ?…まぁ、確かに性格に関しては父上にも母上にも似てないケド。
唯一似てるのは極度の甘党と菓子作りの才能くらいですからwww」
自分で作って自分で食う。コレが鉄則www
「…彼女、作ったら報告なさいね。未来の王子妃かもしれないんだから、変な女の子に引っかからないように」
「ちょwww重いwww俺の彼女になるって国を背負うってことですかwwwこれは非リア充生活幕開けの香りwww」
当たり前よぉ、と朗らかに笑う母上。
…いやいやwwwあなた、俺を学校でぼっちにさせたいんですかwww
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