ボクは、

6/14
前へ
/49ページ
次へ
「………」 目が覚めると暗く冷たい場所にいた。 手足には枷がつけられている。試しに魔力をながして断ち切ろうとしたが体に力が入らない。これが魔力抑制阻害器具なのだろう。 なぜこんなものをつけられているのだろうか。思い出せない。 しばらく考えていると誰かきたようだ。 ボクの前に立った看守は言った。 「目ぇ覚めたか。ったく、なんでこんな牢獄にいるかわかんねーって顔だな。」 看守は握りしめた拳で鉄格子を殴った。 「ちくしょう!お前のせいで、お前のせいでアイツは!!」 ボクは怯えていた。目の前の人が何を言っているのかわからないからだ。 「チッ……そこで大人しくしてろッ」
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加