エピソード1

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「おい、まさか!」 「おう!そのまさかだ!!」 「嘘だろ・・・」と驚き呟く蒼さんと、「それがマジなんだよ!」と笑う拓真。 蒼さんの瞳が私を捉える。 相当驚いているのだろう。 蒼さんの切れ長の目が大きく開いていた。 「じゃあ今日の昼間、京と肩くんで歩いてたうえに車に乗って消えた娘って・・・」 今日の昼間・・・。 うん。身に覚えある。 「・・・多分それ・・・私です」 私はそっと頷いた。 「な、なんで知ってるんですか?」 「この街の噂だよ」 「噂?」 「うん。あの京が、女の子連れてたってね」 そんな噂になってるの!? 「この街で京は有名人だ」 私、昨日まで知らなかったけどね・・・。 「だから俺が出張の間、京に頼んだんだ」 「え?」 「京の女が誰かなんて、探そうとすればすぐに優だってばれる。そうなれば優に危険がおよぶかもしれねぇ」 「そんな、おおげ…」 「大袈裟じゃねぇぞ!」 「ッ!!」 拓真の鋭い視線が私に突き刺さった。
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