エピソード1

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「んっ!おいしいっ!!」 拓真と蒼さんとの話しで気持ちの落ち着いた私は、目の前に並ぶ蒼さんの作ってくれた料理を口にした。 「これ、すっごく美味しいです!」 「よかった」 蒼さんの作った料理はどれも美味しく、自然と笑みが溢れる。 私もこういう風に作れたらな。 「ほら、これも食え」 「うん!」 お腹がいっぱいだったはずなのに、お箸が止まらなくなる。 これも美味しいっ! 「優ちゃん美味しそうに食べてくれるから嬉しいよ」 「だって美味しいんですもん」 その後も拓真と食べ続け、カウンターに並べられたお皿は、あっという間に空になっていった。 「ごちそうさまでした!」 く、苦しい・・・。 「はい、どうぞ」 「ありがとうございます」 蒼さんは食後のコーヒーを入れてくれた。 バックから煙草を取り出し、京さんから貰ったZZIPPOで火をつける。 ___ふぅ・・・。 食後の一服に幸せを感じた。 「気に入ってくれた?」 空になったお皿を下げながら、蒼さんが尋ねてきた。 「え?」 「俺の店」 「はい!お店の雰囲気も好きだし、蒼さんの料理すっごく美味しいし!」 「よかった」 お皿を下げ終えた蒼さんは、私の隣に座ると煙草を取り出し吸い始めた。
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