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「それ、私の!」
拓真が差し出す物は、私のバックだった。
「なんで持ってるの?」
私のバックを拓真が持っていることに驚き尋ねる。
「はぁー」
拓真の口から、ため息をつく音が聞こえてきた。
「なんでって、今の今まで俺が持ってるのマジで気付いてなかったのか?」
「うん」
「はぁー」
先程よりも深いため息をつく拓真。
「優はしっかりしてるように見えて、どこか抜けてるよな」
「え?」
「アイツが優の事心配して傍にいたのもわかる気がするわ」
拓真はブツブツと呟きながら歩き始める。
" アイツ"って誰のこと言ってるかわからないけど、なんか失礼な事を言われた気がする!
「ちょっと!」
扉に向かって歩き出した拓真の後を追いかけるため、止めていた足を進めた。
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