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「優ちゃん!すまんかったなぁ」
コンビニから出てきた優ちゃんに声をかけた。
「秀さん、ありがとうございました」
俺の目の前まできて頭を下げる優ちゃん。
ほんまいい子やなぁ。
「謝らんといて!この辺り治安悪いん教えんの忘れとって、すまんかった!」
この辺はアイツ等みたいな男達がうようよしている。
俺らと一緒で、本当よかった。
「いえ・・・あの男達は?」
「あぁ、ちーっとお灸すえて帰らせたわ!」
優ちゃんの顔が不安げな表情になる。
優ちゃんが何を想像したのかは少し察しがつくが、今回は暴行はしていない。
そもそも奴等も相当ビビっていたようだから、言葉だけで退散させた。
いつもだったら殴り倒す所だが、今日の俺は機嫌がいい。
「優ちゃん、寒いから車乗り!」
俺は車の後部座席のドアを開け、立ち尽くす優ちゃんに車に乗るよう声をかけた。
そろそろ戻らんと、流石に渉も心配するやろう。
「・・・すみません」
優ちゃんが乗りドアを閉めた後、俺は運転席へと乗り込んだ。
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