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「なんで蝶なん？」
俺は昔、京に尋ねた事があった。
京は蝶のモチーフを好んで使用している。
優ちゃんにあげたzippoにも蝶が彫られていたはず。
わざわざ刺青の彫師にデザインを頼み作らせた物だ。
蝶を好むなんて女みてぇなヤツだなと馬鹿にした時もあったのだが、京はその時俺の問いにこう答えた。
「蝶のような女を探してる」
「蝶？夜の蝶か？確かに綺麗な姉ちゃんおるけど・・・」
「違う」
京はそれっきり口を閉ざしてしまった。
今でも京の言う『蝶のような女』の意味は良く分かっていねぇが、どうやら優ちゃんがそうみたいだ。
あの日、あの夜。
俺達の前に現れた優ちゃん。
彼女はこれから俺らと同じ闇を歩くことを決めた。
この先彼女は俺達に光と安らぎを与えてくれるだろう。
その代わりに俺達は彼女を守っていく。
あらゆる困難や悲しみから。
いつか彼女の心が晴れるように。
いつか彼女が心から笑えるように・・・。
番外編：闇を照らす光 END.
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