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そして竜騎士に背を向け、全力で走り出した。観客席からは「逃げんのかよー」「やれー竜騎士!」と聞こえた。構うものか。
「無駄だスサノオッッーーーーー!!!」
竜騎士の天からの突きが地面に深々と突き刺さる。ビスケットにフォークを刺し、たまたまそのビスケットを半分に割れてしまうかのように、竜騎士の放った突きは地面の層を破壊した。剣を突き刺したその場から亀裂が走り、スサノオの真下を通り過ぎていく。
「なん……だと……」
バッグリと地面が裂けたかと思えば、足場が崩れ去る。スサノオは足場を失い、その勢いでこけた。浮き出た地面がわき腹に鋭く当たった。
「あぐぅあっ!!」
腹から激痛が全身に走る。無防備のままかなり強くぶつかったからか、折れてるかもしれない。最低でもひびは覚悟しなければならないだろう。
「クソっ……っべーな……」
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