71人が本棚に入れています
本棚に追加
「フ……どこへ行こうと言うのかね」
余裕綽々とばかりの態度で、竜騎士はスサノオの方へと歩み寄っていた。スサノオはその姿をわき腹を押さえながら見上げる。
(考えろ……考えろスサノオ。何か策があるはずだ……。)
「さあ、終わりにしよう。喰らうがいい!!!」
竜騎士が高く飛び上がる。観客達はハッと息を飲み、スサノオの母親は顔を手で覆った。
これで終わる。誰もがそう思った。
スサノオは竜騎士の‘ジャンプ’を正視するのをやめ、顔を伏せた。
目を閉じる。
そして、ニヤリと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!