パズドラ小説

パズドラワールド

スサノオはそれを痛むわき腹をさすりながら正視していると、「スサノオ君」と呼ぶ声が後ろから聞こえた。見ればそこには、金色のドラゴン像を抱えた会長とおぼしき人物が立っていた。
まじかよ……わかんねーかな。今超絶わき腹イテぇんだよね……。あの試合見てたら平穏無事な全快状態じゃないことぐらいわかるっしょ会長さん……。
だがかっぷくで白ヒゲを生やし、丸めがねをかけた人の良さそうな笑顔を向けている相手に、スサノオはそんな毒舌を吐く気にはなれなかった。
まあいいか。どうせトロフィー貰って、片手を上げて「みんな応援ありがとう!」とだけ言えばいいんだ。そしたらすぐにでも救護班のところへ駆け寄ればいい。
スサノオは会長にできる限りのにこやかな表情を向けたあとで、ゆっくりと彼の側へと歩んでいった。