上弦の月に…

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蒸し暑い夜。 ただジッとしているだけでも、汗が体を濡らした。 そんな暑い暑い夜にもかかわらず、淋しげな表情の月を見上げると、アタシの体はしんと冷えて震える。 月が融けていく。 月が消えていく。 ドロドロに融けて、そしてその雫はアタシへと降り掛かる。 アタシも融けていく。 ドロドロに融けて、消えていく。 あの月みたいに・・・。
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