34人が本棚に入れています
本棚に追加
「やぁね。そんな酷いことしないわよ。せっかく来たんだもの、ちょっと遊びたいだけ……あっ。あのバスじゃない?」
サンタさんが指差す方を見ると、『チェリーランド行き』と書かれたバスがゆっくりと近付いてきた。
『チェリーランド行き』のバスは僕達を乗せて、のんびりと目的地へと向かった。
女子の隣りに座るのは、本当に慣れない。
「ねぇ。何で学校に行かなかったの?今日から冬休みで、もう少しすればクリスマス!それなのに学校に行かないなんて。なぁんか、もったいない」
「べ、別に……」
そう言いながら、鞄の中身が気になった。なけなしのお金で買った渡せないままのプレゼント。
一週間も前から用意して、渡すタイミングを計っていた。
最初のコメントを投稿しよう!