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妹は少しムッとする。
「おかしくないもん」
すねたように口を尖らせる妹を見て、何度目か分からない溜め息が漏れ出した。
「つーか、相手はクリスマス本当に暇なのかよ。もしかしたら、その、彼女とかいるんじゃね」
「大丈夫。それはないから」
きっぱりと言い切る。
「なんで言い切れるんだよ、理由は」
俺が詳細を求めようとすると、妹は犬歯をむき出しにして、
「アンタには関係ないでしょ!」
と噛み付かれた。確かに俺は関係ないが、腐っても相談に乗ってあげている立場の人間だぜ。
でも、妹がちゃんと相手を見ていると思えば、なかなか健気じゃないか。
「彼女がいないならいいけど。ところで相手の名前はなんて言うんだ?」
興味本位で聞いてみる。
「はぁあッ! なんでイチイチ言わなきゃいけないわけ! バッカじゃないのッ!」
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