≪第1章 12/7≫

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  12月7日。 夕の時。 ぽかぽかに温まった部屋の窓から外を覗くと、綿毛のような雪がひらひらと舞っています。 空は、どよーんとした重い鉛色の雲。 地上には、薄らと積もった雪が一面に白い世界を形成している。 ――寒そ。 年末の忙しい時期。 王の務めも楽ではないのですよ。 始末書、報告書、始末書、始末書。 僕だけ提出する資料が多い気がするのですが……。 ――神様は、何故このような試練を僕に与えるのでしょうか?  
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