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「あのさ。俺が偶然、見つけたと思う?」
「え?」
「たとえ見ていたとしても、カメラなんて普通は、まわさない」
「…………」
「パシリちゃんの心配してくれたの誰かわかるよね?」
「……ダイ?……ダイなの?」
まさかだけど。
シンヤに一番近いのはダイしかいない。
半信半疑な私に、
「当たり。ちゃんとお礼、自分で言いに行きな」
シンヤは簡単に言ってのけ、私はそれに大きく頷いた。
「因みに、図書館も偶然じゃないからね」
「…………」
「ダイ、すげー心配してたから」
私を、占い同好会にまで連れていく任務を終えたシンヤは、手を振っていなくなった。
「ダイ!……ダイ!」
ドアを開けても姿が見えなくて、大声をだした。
「うるせー」
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