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肩を叩かれ振り向くと、三谷雄聖が睨んでいた。
「ペナルティーの内容を伝えろとは言ったけど、個別に頼んだ覚えはない」
「あれ?そうだったっけ?」
明らかに、とぼけた返事が発っせられると、怒りの矛先は、私に向いた。
「気安く話してんじゃねぇよ」
「気安く?だったら、三谷雄聖だって鼻の下長くして気安く喋っていたじゃない!」
フンと言い返すと、三谷雄聖の目が見開かれた。
「なに、パシリちゃん。ヤキモチ妬いてくれたわけ?」
「は?」
素で驚いた私をよそに、一人勘違いしたまま、ニヤニヤとしていたかと思うと、
「パシリちゃんが嫌だって言うならもうしないよ」
甘い声で囁く。
「じゃあ、嫌です」
「わかった」
「二度とパシリちゃんって呼ばないで下さい!」
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