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一瞬、緩んだ顔が、意図したことと違うと気付いた三谷雄聖は、こともあろうか、舌打ちをした。
それに怯む私ではなく、
「男に二言はありませんよね?」
畳み掛ければ、こっちのもの。
三谷雄聖は、渋々ながら、頷いた。
「ところで、ミユ、」
ダメだ。破壊力がありすぎる。
三谷雄聖に呼ばれる名前は、私の奥深くまで甘く浸透していく。
「な……に?」
小さい声で答えるのが精一杯で、
「聞きたいことあったんだよね?」
極上の笑みが、私を沸騰させた。
全身、ほてっている。
そんな中、
「ブスのこと、聞きたかったんじゃないの?」
そう言われて、ハッとした。
「あ!そうだった!どうなったの?私、気になって、夜もろくに寝れなかったんだから!」
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