あと3日

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「レアだよ、レア!」 「ツーショット見れるなんて!」 「写真撮らなきゃ。デジカメ、デジカメ。あーもう、どこ入れた?」 まるで、芸能人にでも遭遇したような感じの女の子達に、顔が引き攣る。 私なんかソコに居ても、いないような扱いで、ホッとしたような、悔しいような複雑な気持ちに包まれていると、 グイッと、腕を引っ張られて、女の子に押されたこともあり、よろよろとした。 「痛ーい!誰?足踏まないでよ」 甘く高い声をあげた女の子。 その声に、内心ゴメンと呟き、 「行くぞ」 ダイの小さな囁きと同時に、引っ張られて動き出す足。 もつれながらも懸命に動かした。 後ろでは、ちょっとした騒ぎ。 ブーイングが聞こえる。 そんな中、 「足、大丈夫?怪我してない?」 三谷雄聖の声が再び、嬌声を呼んだ。
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