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「まずは、予選に勝たないと意味ないよ」
私の手をギュッと握りなおしたダイは、もう用はないだろと、ホノカ先輩の横へと足を進めた。
「負けない。あんたなんかに負けないから」
私がホノカ先輩に向かい合った時、叫ぶように言い、走り去っていった。
「ダイ。もう、手は離していいよ」
「…………」
「逃げないし」
「ハァ。ミユもさ、なんかないの?俺が熱くなって、バカみてーじゃん」
「あー、うん。そうだね」
「何だよ、それ」
気に入らないとばかり、睨まれて、結局、手を繋いだまま、占い同好会まできた。
椅子にドカッと腰を下ろしたダイは、そのまま机に突っ伏している。
まさか、寝るとか?
私、放置?
「あとは、お願い。帰りたくなったら帰っていいから」
不安になったのがバカみたいに、机の上に投げ出されたスマホ。
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