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「横にミユがいてくれてよかった。他のヤツなら吐いてる」
「は?吐く?」
「くせぇ」
わりと隣りとの間隔が狭く、多種多様の香水が入り混じっている室内。
確かに苦手な人には、臭いかも。
「それ、俺と同じか?素直にミユと隣同士で嬉しいって言えばいいのに」
その瞬間、思わずダイを見た。
ダイは、そんなつもりで言ったわけじゃない。
ただ、女の子が苦手なダイにとって私が他の女の子よりマシなだけ。
だから、三谷雄聖に言われたら不機嫌で睨んでいると思ったのに、
明らかに私と三谷雄聖から視線をそらし、反対側にそれをさ迷わせた。
「ハハ。面白くなってきたと思わない?」
三谷雄聖が言う面白いは、私には理解不能だけど、
「ここ、卵焼きだけは、俺の好みにあってて美味いんだ」
これには、私も頷いた。
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