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自由に食事してと言われて、私もダイも、黙々と食べているのに、
三谷雄聖がやたらと話し掛けてくる。
その三谷雄聖に、相良ゆめなが、同様に話し掛けているのに、一切答えない三谷雄聖は、どうしたものか。
いつの間にか体が横を向くほどで、相良ゆめなには、背中しか見せていない。
「いったいどうしたの?」
我慢出来なくなって、聞いてしまった。
「ん?何が?」
「いつもなら無視しないでしょ?まして、撮られているんだし」
「俺ね、」
少し声が大きくなった。
「まずいってすぐ横で言われて、箸でつついて弁当を粗末に扱う女より、いただきますって手をちゃんと合わせる女の子のが魅力的なんだよね」
ざわついていた室内が一気に静かになった。
「それに好きな女眺めて食ったら、まずいものも美味くなるじゃん」
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