序章

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ひび割れた硝子の中に浮かぶ紋様。 それが、光の粒子を吐き出している。 天使が出現する予兆だ。 なめらかで、きらびやかなそれは、ドレスを形つくり天使を綺麗に着飾る。 出現した天使は四大魔法元素の地水火風いずれの力を持つのか。 整った容姿を見るだけではそれを覚ることは難しい。 完璧な左右対称の顔と身体は天使の力の強さに比例する。だから、彼女の力も純粋で強力なものだとは確信できる。 魔力不足のこの星に生まれる天使の数は後を絶つことなく増える一方だ。 魔力は不足しているのにも関わらず魔力の塊である天使が生まれる理由は不明。
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