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平隊士side
午前7時に俺はいつもの様に、鍛錬をする。それが、俺の日常だった。
そう、だったのだ。
「おい、新田っ!」
「はいっ!?」
鍛錬をすると汗をかくので井戸の水を汲み上げ、自分用のタオルを濡らす。(因みに、タオルの柄は真選組のロゴが入っている。) 濡らしたタオルを絞ろうとした時に、後ろから沖田隊長から声をかけられた。
「お前に彼女がいたな」
「え?」
「早く質問に答えなせェ」
「は、はい!!います!」
沖田隊長の愛用の刀をちらつかせられ、情けない声を出しながら質問に答えた。
「そうですかィ…」
沖田隊長はそう言うと顔を赤く染めた。え、赤くなってる…?何でだ?
「お前はデートに行く時、どういう格好で行くんでさァ」
「デートですか…?」
沖田隊長に彼女ができたというのか。確かに、沖田隊長は顔が整っている。…が、問題は性格だ。その性格で女に引かれていると思えば、そうでもないらしい。
だけど、いくら顔が良くても、性格が女に受けていても、彼女を作ろうとしなかった。
そんな沖田隊長が…?俺は意を決して質問してみることにした。
「彼女ができたんですか…?」
「あ?」
やだ、怖いよ、助けて!
「だ、だってデートに行く時の格好を聞くもんですから…!」
「誰にも言うなよ」
カチャリ
「言ったら首が吹っ飛びやすぜェ…?」
刀を首に当てられ足ががくがくと震える。
「ひぃ…!」
「分かってんだろうな…!!」
首を縦に振ると、沖田隊長は刀を仕舞ってくれた。
「好きな人ができた」
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