第一章

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ソイツとの距離は2mといったところか、 こんなに離れていては手が届かないと思い、近付く。 距離が縮まるに連れてソイツは更に小さくなる。 やっと十分に手が届く距離に近付くと 私は屈[カガ]んでソイツと同じ目線の高さにくると微笑んで 『派手にやられたなぁ? 大丈夫か?』 とたずねた途端 その瞳を大きく見開き 「何 で 来たん」 と途切れ途切れに聞く 『何でってか? そうやな、こういうの好きちゃうし 私は虐めが大嫌いなんよ』 そう言いながらソイツの頬に付いた泥を手で拭ってやる
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