第一章

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『えっ…?』 鬼頭蒼依、思考回路停止中 プラス絶賛間抜け面公開中である そうなるのは、 私の目の前にいるお母さんの衝撃の一言 「だから、母さん離婚したから」 16歳の娘からしたら親の離婚は事件だ。 『えっ…聞いてへん!』 前々から両親の仲が良くないのは気づいていたが、まさか離婚するとは思ってもみなかった。 予想もしなかった出来事だけに、 衝撃も大きい。 今から鬼頭さんちの蒼依ちゃん では無く 長谷川[ハセガワ]さんちの蒼依ちゃんになっちゃいます。 「だから、今言ってるんじゃない。 それに半年前からこの話はすすんでたのよ? あぁ、それから」 は、半年前!? こうなりゃ何でも来いだ。 『何?』 「勿論、蒼は母さんが育てるからね。」 はじめからそのつもりです。はい。 まあ、生活力のない父さんに引き取られる位なら お母さんに引き取られる方が私的にありがたい。  お母さんは私の事を蒼と呼ぶ。 お父さんは、お金にだらしない。 しかも酒癖も悪く、 酔った時は私やお母さんに暴力をふるうこともあった。 そんなことを思うと、 よく今の今まで保[モ]ったものだと思う。 そう考えると、離婚しないだろう と思い込んでいた私はズレているのだろうか?
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