第一章

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『私的にもお母さんの方がありがたい。』 と言うと 「そう、良かったわ。 じゃあ、母さん実家の方に戻るから蒼も荷物まとめなさい」 安心した顔をしてホッと息を吐[ツ]いた お母さんの言葉に一瞬固まる。 『は? えっ?何で荷物まとめにゃならんの? 高校は? 二年生になってまだ6日しかたってへんやん! せっかく新しいクラスに馴染んできたんに! 実家に戻るから、て お母さんの実家って東京やんか! 関西[ココ]から母さん実家に住むんやったら、転校せなあかんやんか! せやったら転校する手続きやら何やら大変やんか! お母さん知ってんの? 転校ってそう簡単でけへんねんで!? 分かっとんのか? それから…』 「はいっ!そこまで!」 私がまだお母さんに問いつめる前に お母さんに遮られて、私は息を荒く吐くだけに終わったが、まだ言いたいことが山のようにある。
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