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「母さんもバカじゃないからそのへんは安心しなさい。
ほら、この間このテスト5分の4以上出来なかったら
塾に入れるから
て渡したテストあったじゃない?」
『ああ、あのカンニングしたらダメだからって
学校で先生付きでしかも放課後一人でやらされてやった
メチャクチャなテスト?』
「そうそれ。あれ転校する時にいるのよね。
だから別に最初から塾に入れる気なかったのよ。
まあ蒼依は元々賢いし余裕で90点代だったから難なく合格したんだけどね。」
は、填[ハ]められたああああ
「大体蒼?貴女本当にクラスに馴染めてるわけ?」
そう聞かれてギクッとする。
まあ、別に嘘を言う必要はないから
『どうせ、私はクラスに馴染めへんよーだ』
拗ねてみた。
何を隠そう鬼頭さんちの…
あっ違うか
長谷川さんちの蒼依ちゃんは、
この辺りで最強と謳[ウタ]われるヤンキーなのだ。
噂では関西の2府4県で5本の指に入るとか入らないとか…
しかもヤンキー暦二年という短期間での
この強さに周りは引いてしまって
クラスでは孤立しているのだ。
「ほらね、そんな事だろうと思ったわ。
見た目は普通の女の子なのに…
大体、
蒼と仲がいい子なんて俊ちゃん以外母さん知らないもの。」
『あぁ、俊也な。
あいつはええ奴や。
まぁ、最初はビビりにビビっとったけどな。』
そう言って懐かしそうに目を細め
ふっと微笑む。
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