第一章

8/27
前へ
/45ページ
次へ
教室を出た私は走って保健室へ確認のため向かう。 ガラッ 保健室にたどり着き、病人が居て迷惑にならない程度に勢い良くドアを開ける。 しかし、保健室に居るのは先生だけで 三台あるベッドの仕切るためのカーテンはどれも開け放たれていて ベッドの上にも人影は見当たらない。 突然の訪問者に少し驚いた様子の先生だったが、直ぐに正気を取り戻し 「どぉしたんや?具合悪いんか?」 と、優しくたずねてくる。 しかし、その問いに答える余裕は今の私にはなく、 やっぱり と思い直ぐに新たな疑問が生じる じゃあアイツは今どこに居んのや 私は先生にむかって 『何もない』 それだけ答えるとまた廊下を走る。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加