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そこは みるからに怪しげな 古びたビルだった
指定のフロアへむかう
なんとなくエレベーターを使うのが躊躇われて 階段をのぼっていった
ドキドキと 静かな階段に音が響きそうなほどに胸がなる
それは こんなところへ一人で来てしまい なにが起こるかわからないという不安からでもあったが それよりもこれから起きるであろうことへの期待のほうが大きかった
その証拠に 静かな階段に響き渡る女の
カツン カツン
という足音は 止まるどころか速度を落とすことなく むしろ加速していくようだった
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