一章 はじまり

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月日が経つにつれ人数が減り、最終的に残ったのは六人。 「那月、侑都、隆二……お前等何で残ってるんだ?」 三人を見渡し、ショートヘアで濃い青色の髪を軽く掻くと溜め息混じりで呟く瑠美。 瑠美は美人の部類に入る顔立ちで、村を歩いていると声をかけられる事も暫しある。 だが、話すと男口調(これ)だ。 その為、声をかけたは良いが焦る人や驚く人が大半で、最終的には去っていく後ろ姿ばかり見ている。 名前を呼ばれた那月は侑都を見る。 「何でだろ?」 見ると言っても、身長は小さめで童顔の那月は、侑都を見上げる形になる。 那月が動くと腰の中心辺りまである黒髪のストレートヘアが微かに動き、シャンプーの匂いを漂わせる。
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