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「あー生き返る」
「麦茶の味って落ち着くよねー」
山鹿も一気に飲み干していたみたいだ。もうグラスは空になっている。
「おやつも持ってきたよ!ほら、さきイカ」
「…伊原君、おじさんっぽいよ」
「う、うっせ!たまには飲みたくなる時だってあるんだよ!」
ついでに言っとくと冷蔵庫に枝豆も大量にあるからな!…自分で言っててちょっと悲しくなった。
「家にある菓子と言えば何がある?俺はさきイカとか煎餅しか浮かばないんだけど」
「チョコとか?」
「パフェとか?」
祐菜ちゃん、嘘は良くない。パフェが常備されてる家って何だよ。
「でも麦茶には合うよ…ね…」
バシャ、と。麦茶が祐菜ちゃんの膝に零れる。グラスがコロコロ転がって机の足のところで止まった。
そして。祐菜ちゃんは横向に倒れた。
「祐菜ちゃん!?」
「だ、大丈夫か!?」
慌てて祐菜ちゃんに近寄る。そして俺は自分の目を疑った。
「光って…る?」
祐菜ちゃんの白い肌が、うっすらと光を帯びている。その時初めて、俺は本当にこの子が神様なんだと信じた。
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