ある時この部屋で

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 部屋に帰ってきた頃には、俺の両手は袋で一杯になっていた。袋の中には祐菜ちゃんの服とか日用雑貨とかが入っている。 「重かった…」 「お疲れ様。飲み物いれようか?」 「ああ…。冷蔵庫から適当に頼む…」 「私がいれてくるー!葉子と浩輔は座って待ってて!」  世話をしなきゃいけない側が世話になっていいんだろうか。いやこれくらいならいいのかな。  靴を脱いで部屋の真ん中に座り込む。少しだけ痺れてしまった腕を伸ばして二人分の座布団を取り、山鹿に渡した。 「神様って…本当かな」  受け取った座布団を敷いて、それに座った山鹿はポツリと言った。 「どうだろうな。まあ俺的にはそうじゃないと警察沙汰になっちゃうからそっちの方がありがたい」 「…本当に何もしてない?」 「してないって!」  裸の女の子と一緒の布団で寝てたって聞いたらそりゃ信じて貰えないだろうけど! 「はい、お茶ー」  山鹿に信じて貰えないことを嘆いていると、祐菜ちゃんが器用に三つのグラスを持って台所から出てきた。祐菜ちゃんからお茶を受け取り、一気に飲み干す。
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