木日〈黒バス〉

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木日〈黒バス〉

〔パンダ〕 「すいません、 待たせた…すか?」 トレーの上に大量の ハンバーガーを乗せた火神と その後ろでシェイクだけを 持って火神のそれには もはや慣れたと言うように無表情の黒子が立っていた 「や、別に待ってねーよ…」 少しボー…としていたせいか 時間の流れに気付かなかった 「……そうですか、 なら良かったです」 前に座る二人に 何かが足りない、と感じて 少し苦笑いして頷いた 何かじゃないのも 分かってるけどな 二人の後ろを 見守るように歩いて俺を見て日向、と 笑うあいつを想像して 「黒子、お前また そんだけか?相変わらずだなー……」 「火神くんに言われたくないです」 それだけじゃ背も伸びないぞ!と火神が悪気もなく言った 言葉にむっとしたような 表情をした黒子に 火神がハンバーガーの山の中から1つ取って黒子に渡した ……微笑ましいな 「どうかしましたか?先輩」 ありがとうございます。 と僅かに笑顔を浮かべた黒子が気付かずに緩んでた 俺の表情に首を傾げる 「あー、いや…何でもない」 はぐらかすように 二人から視線を逸らして あいつの名前を心の中で呼んで、あいつが部を離れる前に言った言葉を思い出す 早く戻ってこいよ そしたら俺も素直になれる 『……好きだ、日向』 俺も好きだよ、木吉
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