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「そうですね」
ここにもエレベーターがある。しかしそれを駆使しても本当にこの学園は広い。恐らく私たち旧赤劇場学園の生徒は迷ってるんじゃないかと思う。
段々勢いがなくなってきた。
「つ、かれ、ま、した……」
「あぁ……」
途中休憩しながらそれでも歩く。
すると、1人の男子生徒を見つけた。見たことないから多分ここの生徒かな。
「あのー、すいません」
「ん?」
「『イケメン部』の教室ってどこにあるか分かりますか?」
すると彼は私たちを見やる。まぁ、イケメン部って結構特殊な部活だから入部自体驚かれる。リーダー曰く前の学園ではそうらしい。
「……なんや、入部希望か。だったらこっちや」
ついてこいと言わんばかりに彼は真っ直ぐ向かっていった。私たちもついていった。
「ここや……」
北棟の一番奥にある教室にはきっちり『イケメン部』と書かれてある。彼は何故かにやけている。それを疑問に思いながら扉を開けた。
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