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すると2人は私に近づき、
「なぁ、正直、アンタは俺と井上のどっちがタイプなんだ?」
「…………はあぁぁあ!?」
「勿論俺に決まってるやな。だって俺は……美しい」
「はあぁ!?」
思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。しかも2回。
「や……まだ出会ったばかりなので何とも言えません。ごめんなさい」
波風立てないよう、言葉を選んで答える。素性の分からない人ほど無難に、無難に。
「……まぁいいか。俺は綾部 祐二。でコイツが」
「俺は世界一美しい男子、井上 裕介や」
痛い!
私の右側にいる、前髪が片側だけ異様に伸びている井上さん(多分先輩)、見た目も中身もめちゃくちゃ痛い!
と心中に留めておいて、平然を装って私も挨拶した。
「すいません、お願いがあるのですが、コレ外していただけません?」
すると2人は気持ち悪いくらいニヤニヤして、
「だったら俺らのイケメン部になってマネージャーやってよ」
そっちの人もな、と脅す。
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