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「ふあー、ここが赤絨毯学園かぁ~」
桜が咲き乱れる4月。
無事進級した私、秋津 夏音(あきつ なつね)は目の前にある学校を見て唖然としている。
それは、屋上から中央にある校舎入り口上部にかけて赤い布にキャラクターがプリントされてあるのがかけられてある。学園名からして絨毯をイメージしているのかな。
「おい秋津!」
後ろから聞き覚えのある男子の声がした。
「金田君! おはよう!」
「おはようじゃねーし。クラス表あっちだし」
彼が指したところには人だかりができていた。よく見ると何か貼ってある。あれがクラス表かぁ。私も見に行こう。
「おはよう。また一緒だね」
「川島君!
おはよう。またよろしくね」
教室に入ると、川島君が既に席に着いていた。
「池田君と村上君は違うクラスなんだよ」
「そうなんだ……」
池田君と離れたのはちょっと寂しいけど、彼は村上君と仲いいって聞くし、まっ、いいか。
「もしかして金田君も一緒?」
そうだよ、と笑顔で返す。
「2人と一緒でよかった!」
周りは知らない人だらけ。その中で知ってる人が1人でもいると心強い。
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