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週末のこと…
「え!?黒神 狼牙(くろかみ ろうが)って本名なんですか!?」
「ああ」
副委員長は雑巾を絞りながら短く答える。
場所は休日の学校。
校内に生徒は部活をする生徒と休日出勤の先生方と私達のみ。
「てっきり異名か何かだと…」
「俺がそんな物を名乗るような奴に見えるのか?」
「中二病なのK「その無駄に回る口を閉じろ。誰のせいで今日ここに居ると思ってやがんだ?」
ギュムッと副委員長に頬をつままれた。
「私のせいです。ごめんなさい」
そう。私は六回目の違反を早くもやってしまったのだ。
何故なら近所のおばあちゃんからアメをもらい。そのアメが綺麗で、太陽の光なんかにかざしながら歩いていたところ…
副委員長に見つかった。
そして、本日校舎全清掃ということになっている。
「でも、私の罰なのに何で副委員長まで?」
「風紀委員と美化委員はたまにこうして学校に来て清掃活動を行っている。主に生徒がしない窓拭きなどだがな」
「はあ…。でも今は…長い廊下の水ぶきしてますよね?」
「ああ」
当然だろ?とでもいいたげな調子で答える副委員長。
私のもも筋がそろそろ死にそうなんですけど。
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