自分のために生きて

桃兎『また怒られました・゜・(ノД`)・゜・』

私が通っている学校は大和（やまと）高校。結構歴史のある学校で、校則も少々厳しい。と言っても、男子全員坊主、女子全員おかっぱとかそういう訳ではない。

金髪は駄目とか、化粧禁止とか、シャツだしするなとかそういう他の学校と同じような校則ばかりだ。

だがしかし、その校則を取り締まる風紀委員がこの学校では権力が強い。

そして私はその強い権力を持つ風紀委員の副委員長に捕まってしまったのである。

朝怒鳴られた私は「放課後風紀指導室まで取りに来るように！！」と怒られ、iPodを取り上げられてしまった。

別にiPodがなければ死ぬ！！という訳ではないが、取りに行かない訳にもいかず、私は放課後風紀指導室を目指した。

聞いた話によると、この大和高校の風紀委員の厳しさは世間でも有名らしい。

だからそれを知って入学した生徒は風紀委員に目をつけられないように警戒し、それを知らない生徒が風紀委員に目をつけられるという訳だ。

そして、目を付けられた一人が私。

風紀指導室に立ち、大きく息を吸う。

私が朝捕まった風紀副委員長さんは私の１個上の二年で、普通なら三年がやる副委員長を任された実力のある人らしい。