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「どうなってるんでしょうね。私の脳内」
「…俺が知りたいんだが」
結局断りきれず、私は副委員長と一緒に帰ることになったのだが…
やはり
MU☆GO★N☆
静寂過ぎて足音と吹き抜ける風の音の男さえが大きく感じる。ひたすらに二人で前だけを見据えて歩くって結構怖いと思うんだけど。
話しかけようかと考えたことは何度かある。
しかし、一言二言で終わった時のいたたまれなさとか、五月蝿いとかって言われた時のショックを考えて出来ないでいた。
あ、でもこれは必要なことだし…
私は思い切って声をかけた。
「副委員長。家こっち方面なんですか?」
「…ああ」
あ、なら丁度いいか。違う方面なら二度手間だし。違う方面で送ってくれるって言ったらほんと紳士。
「なら良かったです」
私が笑えば、副委員長はチラリとこっちを見て、また前方だけを見据えた。
私はその隣をただ歩く。
そして、暫くして私の家の前に着いた。
「あ、ここです。ありがとうございました」
「いや。もう違反をするなよ」
「分かってますって」
私は苦笑しながら、副委員長が持っていたカバンを受け取る。
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