桃兎『また怒られました・゜・(ノД`)・゜・』

9/13
前へ
/197ページ
次へ
「それじゃ。さよなら」 私は一礼し、副委員長に背を向ける。 ドアに手をかけたところでそっと振り返る。 すると、副委員長が相変わらずの仏頂面でそこに居た。 「おっおやすみなさい!」 慌ててそう言って家の中に入る。 いや、別にこの後夜の街徘徊したりしないから! 別に見張らなくても! 私はハァ~…と息を吐いた。 「卯月~帰ったの~?」 「うん!ただいま~」 リビングの方から聞こえたお母さんの声に返事をし、リビングに向かう。 「遅かったのね」 「今日はステーキだぞ!ステーキ(素敵)だろ?」 リビングではお皿を洗っている母とテーブルにつき、ご飯を頬張っている父の姿があった。 姉は社会人で、会社に寝泊まりということも少なくない。 いない様子から見て仕事が忙しいのだろう。 「母さん。今日のお弁当のしそ肉巻き美味しかったよ」 「あら、それは良かったわ」 嬉しそうにニコッと笑う母。 「お父さんスルー!?」 それに対し、喚く父。 「母さん。今日『わんにゃん事件簿』あるよね?」 「9時からよ」
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加