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「あの設定は多分創作だろうな。あの中の妖怪は現代になって変わったっていう設定だし。でも作中で言われている『元々は寺に出る死肉の集まりだった』っていう設定も最近のなんだよな」
「そうそう。ぬらりひょんと同じ『妖怪畫談全集 日本篇 上』からなんだよね」
「つーか先輩、何か言えよ。いつもの中途半端な話はどうしたんだよ」
いっちゃんが言うも、僕はのっぺらぼうなのでそういった記憶がなくなっている。
「うん、僕はくだらないことを知っていたものだね」
「全くです。それを延々私達に話す先輩はどうかしてると思います」
にーこは僕に対して敬語を使うが、実際敬っているかと言われると疑問が残る。
「大体先輩はいい加減なんだよ。だからそんな顔になんだ」
厳しい物言いのいっちゃん。
「ふむ、ではぬらりひょんの愚痴を代弁しようか」
「またそういうくだらない話をする」
「やっぱり先輩は所詮先輩ですね」
話をして欲しいのか黙っていて欲しいのかどっちなのだろう。
「僕が女性だったら濠の縁で顔を隠して泣くよ」
あ、と二人が同時に声を上げる。
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