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「お前ら喧嘩でもした?」
隣の家の中から、ひとりの青年が窓から身を乗り出し哲也に問いかける。
哲也「きよしさん……」
『ミキの兄である』
「なんもありませんよ……」と言いながら、窓を閉めようとする哲也。「待てよ」キヨシ、窓枠を乗り越えこちらへ侵入。
「あいつ最近おかしいぞ。なにしゃべっても上の空。心ここに非ずって言うか。昨日なんか好物のハンバーグつまんだのに無反応だった。ハンバーグをだぞ? わざわざナイフで切って見せつけるように食べたのに……何かあったに違いない」
哲也「いつもがうるさすぎるから、このくらいがいいんじゃない?」
キヨシ「もしかして彼氏でもできたとか?」「知らないっすよ」
「もしそうだとしたら、ここは兄としてビシッとからかわなきゃいけない。その為には詳細なデータが必要だ。明日アイツを尾行する、付き合えよ」
哲也「い、いやですよ」聞かないキヨシ「じゃあ明日8時にここでミーティグするから。寝坊すんなよ」
去るキヨシ。ため息の哲也。「何考えてんだ……」
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