怪物の卵

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ーーーーーーカタカタ  パソコンのモニターを眺めながら、高校二年の高須 タクミは真っ暗な部屋の中パソコンで何かを探していた。 「クソ!くそ!くそくそ!」  サーチエンジン項目には、”不眠症””除霊”と打ち込まれていた。  何度も同じ様なページをぐるりと廻ったが一向に目的の情報が引き出されない。  何度も力まかせにキーボードを叩いたが、何の効果を発揮する事も無い。 「助けてくれよ!だずげでぐれよーーーー」  モニターに縋(すが)りつく様に、泣きながら眠りについた。  明け方、ひんやりとした自室は、異常な警報音に包まれる。 ーーーーーーピィィィィィィィィィ  機械音で目を覚ます、耳を押えながら強制シャットダウンをしようとした。 「ーーーーーーーーえ?」  見た事もないサイトに飛んでいた、しかも良く見ると自分の探してる物に近い物が写っている。 「うひひひひひひひひっひ」  薄気味悪く笑うタクミの目には、誰もが感じる様な狂気を帯びていた。
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