タカも居ずまいから。

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私はサロンから鳶さんにメールを送った。 『今から行きます』 返事も待たずに、私は狩場会長と美倉先輩、まゆりや蒼真さんに帰る旨を伝えて先に学校を出た。 気持ち、小走りになる。 明日、大きな行事を進行する側に初めて参加する。 その不安感もあるのかもしれない。 色んな人の心の中にあるものを少しだけ垣間見たからかもしれない。 ただ、純粋に裏も表もない鳶さんに無性に会いたかった。 こんなこと思うのは、ダメな事だろうか。 鳶さんのアパートが見えた。 そこで立ち止まって、私はスマホを確認した。 『居るけど、遅くなるんじゃねーの?』 時計は17時。 そんなに遅い事もない…よね? 少しだけ、会って話がしたかった。 スマホを制服のポケットにしまいながら歩く。 私は、鳶さんの部屋のインターホンに指を伸ばした。 .
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