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部屋の中に入ると、女子高生は所在なさげに玄関に突っ立っていた。
「…何してんの？上がって適当に座れば？」
元々そんなに広くない部屋に、物自体少ないから小ざっぱりとしている。
築が古くてワンルーム。
フローリングじゃなくて畳。
畳みの上にパイプベッドを置いて、後はテレビとテーブルと座椅子。
部屋の隅には小さな本棚があり、趣味のバイク雑誌が綺麗に並べてあるくらい。
「…お、お邪魔します」
遠慮がちにそう言うと、靴を脱いで部屋に上がった。
「とりあえず俺、風呂入ってくるけど…」
「あ、はい。待ってます」
適当な場所に鞄を抱きしめたまま座る女子高生。
「ソーデスカ」
何か変な状況になったな、と思いながらさっさと風呂に入った。
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