始まりは。

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中学卒業と共に自立したくて家を飛び出した。 両親は子供の頃…といっても、数年前だけど離婚。 俺は母親に引き取られていた。 多感な年ごろに母親の女の部分を見て嫌悪感を抱いた。 それが、自立したいと強く思ったきっかけだった。 しかし…世間は甘くないと痛感している時に親方に拾われた。 アテもなく、実家にも帰る気にもなれず、途方に暮れている時だった。 「お前、うちで鳶(トビ)やんねーか?」 最初、意味が分からなった。 鳶(トビ)…って、俺の名前じゃん。 「意味分かんないんだけど」 「ぁあ?鳶職だよ鳶職!知らねーか?」 お金もないし、住む所も無かったのでそのまま親方の家へと世話になる事になった。
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