能あるタカは爪を砥ぐ。

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「出張行って2日目の夜…だったかな?街の方に遊びに行っててそこで出会ったんだよ~」 「誰と」 「人妻」 ハートが飛んで来そうな顔で言うなって… 「で?何がどうなって?」 「んー、最初は俺っちが未成年って思ってなかったみたいだし俺っちも人妻だなんて思ってなかったんだけどー」 飲みに行って遊んでチョメチョメ…とか続けていった隼人にため息が出る。 「そんなの、ただの人妻のストレスと性欲の発散じゃないの?ゆきずりの」 「って、思うだろ!?でも、連絡先交換しててまた連絡があってさ」 「会ったのか」 「うん」 隼人はお茶のキャップを開けて半分ぐらい一気飲みした。 「いやもう、人妻スゲーの一言に尽きるんだけど」 「別にお前のやった内容なんて興味ないから」 好きに喋らせていたらたいして聞きたくもない事を言いそうなので釘を刺す。 「ちょっとくらい聞いてくれてもいいじゃんかー。トンビってばお堅いんだからー」 「うるせーよ(笑)逆に聞くけど、お前俺のやった内容とか聞きたいわけ?」 「うん」 「・・・」 ダメだコイツ(笑) 「んでさ、これからも時々会いたいって言うしー」 「お前どーなの?その人妻好きなの?」 「んー、可もなく不可もなくって感じ?」 「じゃーやめとけば」 「なんで?」 なんで?って聞いてくる時点でコイツの中での答えって決まってんじゃないか…? セフレとしてのキープにしようかなって思ってんだろーな。 「リスクが高いから?」 世間一般的な認識を口にする。 「そーかなぁ?なんか話聞いてると夫婦仲冷め切ってるって言ってたけど」 「とりあえずそー言ってるだけかもしんないじゃん」 女なんて、口ではいくらでも男をだますことが言えるんだ。 「…なんか、悟ってるなお前(笑)」 「んなことねーよ」 その後、俺はそのリスクについて隼人にコンコンと説明してやる。
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