能あるタカは爪を砥ぐ。

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「いいか?人妻ってのは結婚してて、旦那がいるわけだよ」 「うん」 「彼氏彼女と違って結婚て言うのは一種の契約だ。婚姻届に名前書いてハンコ押してさ。で、市役所に提出するじゃん」 「うん」 「だから、恋人関係みたいに簡単に別れたり戻ったりってできないわけよ」 「結婚って契約なのか?」 「って、ケンさんが言ってた(笑)」 「受け売りかよ!」 「でも、不倫とか浮気をすると…まぁ、お前の話を例えにするとだなー。 人妻の旦那が、嫁が不倫してたから離婚する!って言い出したらお前にも慰謝料とか請求される可能性あるんだぜ?」 「そーなのか?」 「うん。テレビで見た」 「また受け売りか(笑)」 そうやって周りの情報を聞いて勉強してんですよ!!俺はね!! 「で、逆に人妻がお前と一緒になりたいから旦那と別れるーって別れたとしてみ?そのあとお前その人妻と一緒にならなきゃなんねーんだぞ?」 「えー。俺っち今はまだ固定した彼女いらないんだけどなー」 「最低(笑)」 「いろんな女の子とチョメりたいじゃん(笑)」 性欲の塊か!! 「トンビはどーなわけ?ないの?恋バナ☆」 「ねーよ」 「ええー、恋人は利き手ですって感じなの?(笑)」 「そうかそうか…そんなにぶん殴って欲しいのか…」 ペキポキと指の骨を鳴らして笑顔で隼人を見る。 「す、すんません言いすぎました!!」 えへへ、とへらへら笑ってごまかそうとする。
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