能あるタカは爪を砥ぐ。

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「おはよう!トンビ君!!」 玄関を開けたら底抜けに明るい声で挨拶された。 「…え」 そこに居るはずのない人。 「亜紀良(アキラ)サン!?」 「久しぶりー!」 にこにこと笑う彼女。 親方の、一人娘。 「だ、大学は…?」 そう、彼女は大学に通うのが無理な距離だったので一人暮らしをしていたはず。 「長期の休みになったからちょっと帰ってきたの」 スラッとした手足。 おしげもなくさらけ出している。 ショートパンツにTシャツ姿。 「こーら、亜紀良!思春期の青少年の前でそんな恰好しないの!」 奥さんが奥から出てきて亜紀良サンを窘める。 「えー?トンビ君は弟みたいなもんだしー。気にしないよね?」 同意を求められても… 「はぁ」 若干目をそらして頷いた。
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